新年、新学期、新しい生活のリズム、慣れるものもあれば、取り組まなくてはならないこともあります。
子どもたちが取り組む時、私は一つだけ質問します。
それは、「みなさんは準備はできていますか」ということです。
取り組むことにコミットするのは、子どもたちだけではなく、私たちもです。
実際は、私たちのコミットメントの方が大変なのかもしれません。
そもそも、取り組まないとならない物事は、生徒たちにとっては、”NOT YET まだ…できていない”のものばかり。
でも、このNOT YETという概念はとっても大切な概念です。
「今はできていないけど、取り組めばできるようになる」ということです。
この概念は経験によって、大切な価値に変わっていきます。
でも、生徒たちが取り組んでいる時、やっぱり目につきます。
「おろそかにしている」
「だらけている」
「コミットメントが足りない」
「「やる」って言った言葉はどこいった?」と感じるかもしれません。
生徒たちは「やる」と決めても、「実行していくスキル」が伴っているわけではありません。
必ずしも、「取り組む=できていく」わけではありません。
できる日もあれば、できない日もあります。
今日できたからといって、明日も必ずできているわけではありません。
僕らの目線を「できている」「できていない」ところに向けず、「取り組んでいるか」「取り組んでいないか」に目を向け、できる限り「取り組んでいる姿にイイネ」の応援を送りましょう。それは、生徒たちにもその「プロセス重視」を大切だということを教えてあげましょう。
子どもたちが取り組むことに、あえて親は何をするか。あえて何をしないか。明確にしておくこと。何を言うか、何を言わないか。明確にしておくこと。
目につくと、指摘しがちです。そして、その指摘は口論に発展することもあります。
どんなに口論が激しくなったとしても、
「キラーステートメント」は絶対に言わないというコミットメント
「キラーステートメント」とは、
相手を傷つける言葉、取り返しのつかない言葉、後で後悔する言葉です。
例えば、学習面に取り組むとしたら、
「だから、勉強しておけばよかったでしょ」
「だから、小学校に行けばよかったでしょ」
「どうせ続かないでしょ」
「どうせやらないでしょ」
「バカなんだから」
「もっとできる子だと思った」
キラーステートメントはたくさんあります。
以上のようなキラーステートメントは生徒たちにとっては傷つくだけではなく、お父さんもお母さんもそう思っているんだと感じてしまいます。
もしかしたら、本人自身も思っていることに対して、やっぱりそうなんだと確実なものとしてしまいます。
そして、キラーステートメントは、生徒たちが「できない理由」「やらない理由」としてしまいます。
なので、
キラーステートメント」は絶対に言わないというコミットメント。
しない変わりにすること。
それは、
E-ステートメントのEはEncouragementのEです。
応援の言葉を言うコミットメント
「頑張ってるね」
「やってるね」
「取り組んでるね」
そして、「褒めて育てる」のではなく、子どもが自身に「イイネ!」を出す。
その言葉を親はエコーして増幅してあげましょう。
「頑張っているね」は、「頑張って」という一度の応援だけではなく、
「頑張りを見ている」ということを伝える言葉です。
E-ステートメントは言われれている側だけではなく、言っている側も気持ちが良いものです。
結果ではなく、取り組んでいることに「イイネ」
タイムラインは?まず2週間です。
E-ステートメントにコミットメント。
素敵な言葉で溢れる2週間にしてください。
そしてGWは振り返りとお祝い!
できているか、できていないかに目がいくと、私たちは、
「何度言ってもできないんです」
「何度言ってもわからないんです」
子どもたちは Executive Functioning Skills がそもそも備わっていません。
これは、実行機能スキルといって、タイムマネージメントだったり、段取りだったり、
準備だったり、整理整頓だったり、いわゆる、生徒スキルに直結しているもの、
または学習に直結しているものです。
このスキルを学ぶには、中学で2年も3年もかかります。
でも、目的は実行機能スキルを上達させるのがゴールではなく、「Study Smart, not just hard – 一生懸命だけではなく、賢く学ぶ」ことを実践していくことです。
よく、小学校の時に成績がよくても、中学に進学してから、成績が下がったというケースがあります。それは、勉強が難しくなったのではなく、実行機能スキルがなく、生徒スキルがないからです。
クラスにいるだけで良い成績がとれる。特に勉強しなくても良い成績がとれる、または、宿題なども次の日などの提出などの小学校生活だと、そもそも実行機能スキルが必要とされていないのです。
しかし、中学になると、教科によって先生に教え方が変わり、宿題も翌日ではなく、数日先、数週間先のもの、そして、平行して部活などがあり、中間テスト、期末テストなど、出題範囲が広く、また、前日勉強すればどうにかなるものではありません。
実行機能スキルと生徒スキルを向上すれば、学習面も生活面も向上していきます。
できるかできないかといったら、はるかに何十年も生きている僕らの方ができることでしょう。
でも、日々、成長しているか否かといったら、もしかしたら、生徒たちの方が成長しているかもしれません。
子どもたちが取り組む時、私たちも、取り組む準備とコミットメントが必要です。
「みなさんは準備はできていますか」
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